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ムニョンはガンテが新しく就職した
「ケンチャヌン精神病院」に訪ねて来た
ガンテは「もう二度と会わないようにしようって
言ったのに・・・
望みはなんだ
それが叶うまでは引き下がらないんだろ
だから、目的だけ言えよ 何だ」と聞いた
するとムニョンは
「ムン・ガンテを私にちょうだい
どんどん欲しくなっていく」と言った
それを聞いたガンテが「なんで俺なんだ」と聞くと
「きれいだから
そうでしょう 私が欲しいものは何としてでも
手に入れないと
欲望に何か理由が必要なの」と答えた
それを聞いて何も言えなくなったガンテ
そこで看護婦長パク・ヘンジャがムニョンに
院長が話があると言っていると伝えた
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院長オ・ジワンはムニョンに病院で行っている
集団治療(料理、美術、音楽など 患者の治療に
有用なプログラム)
その一つに講師として一週間に2回
文章を書くことでも本の朗読でもいいから
才能寄付だと思ってお願いしたいと言った
そして採用条件の一つにこの病院に入院中の
ムニョンの父の散歩をしてほしいと言った
それを聞いたムニョンは契約書を破り捨てた
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その後、ムニョンは
更衣室で着替えているガンテを見つけた
ガンテは驚き、ムニョンを外に出そうとした
そんな二人の姿をジュリが見てしまった
ジュリはガンテのことが好きだったので
二人の関係が気になった
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その夜、ムニョンは父が建てた森の奥にある
以前、住んでいた家に行った
今は誰も住んでいないので
幽霊が住む廃城のようになっていた
そこでムニョンは今日、院長室で盗んだ何かを
部屋に置き、ベッドに横になり
「お腹空いた」とつぶやいた
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その頃、ジュリの家に間借りしていた
ガンテ、サンテ兄弟とジェスは
ジュリの母カン・スンドクが作ってくれた料理と
サンギョプサル(豚の三枚肉)を焼いて
おいしく食べていた
ジュリはガンテと一緒にいれることが
本当にうれしかった
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ムニョンはその時、金縛りにあっていた
一人の女性の幽霊が近づいてきて
自分がムニョンの王子を殺すと言った
その後、ムニョンは夢を見た
深い水の中で
溺れている一人の女性を見た
女性は助けてほしいと訴えた
しかし、幼いムニョンは何もしなかった
するとその女性が水の中から浮き上がって来た
夢から覚めたムニョンは恐ろしくなり
泣きながら震えた
その時、ガンテが自分を
慰めてくれていると思って、自らを慰めた
ムニョンの心の中(夢の中)のガンテは
ムニョンに優しく「泣くなよ」と言い、
涙を拭ってくれた
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その次の日
ガンテがサンテに「今、何してる?」と電話すると
サンテは「小麦粉に絵を描いている」と言った
ガンテはサンテが一体
何をしているのか気になった
そこは新しくオープンしたジェスのピザ屋で
オープン記念にピザを注文してくれたお役さんに絵の才能がある
サンテがカリカチュアを
描いてあげるというサービスを
ジェスが考案し、行おうとしていたのだった
カリカチュアとは
人物の性格や特徴を
際立たせるために(しばしばグロテスクな)
誇張や歪曲を施した人物画(似顔絵)のことです
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そしてムニョンは病院で患者たちの為の
文芸講座を始めた
ムニョンは「童話とは何か
現実世界の残虐性と暴力性を逆説的に描く
残虐なファンタジーです
みにくいアヒルの子の教訓は他の家の子供を
育てたって無意味な苦労をするだけだから
自分の子供をしっかり育てろということ
人魚姫の教訓は婚約者のいる男を
自分のものにしようとするなら天罰を受けるということ
今日の授業の結論は童話は夢を与える
幻覚剤ではなく、現実を教えてくれる覚せい剤です
だから、皆さんも童話をたくさん読んで
夢を壊してください
現実を受け入れた時
エブリバディ ハッピー ハッピーになります」と言い
その日の講義を終えた
それを聞いていたガンテは
何とも言えない気持ちになった
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講義が終わった後、ムニョンはガンテに
「私の初授業どうだった?」と聞いた
ガンテは「本当にそう思ってるのか
全て認めればよくなるって
自分たちだけ認めたって何になるんだ
他人は、世間はそうは思っていないから
拒否して避けるのに」と言った
それを聞いたムニョンは
「あんたも欲求不満だってこと認めなさいよ
ほら、目が欲望で燃えてるみたい」と言った
ガンテはそれを無視し歩いた
するとムニョンは
「さっき見てたら患者にはよく笑うのに
どうして私には冷たいの
夜はあんなに熱かったのに」と言い
何日か前に、ガンテが自分を抱きしめてくれた夢を
見たことを話した
そして「私ははっきり欲求不満なのを認めるわ」
と言い、皆の前で
「私と一回、寝てみる?」と言った
それを聞いたガンテは動揺し
すぐにムニョンは連れ、誰もいない所に行った
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そしてガンテは真剣な表情で
「適当なところでやめろって言っただろ
俺はお前の言うことに合わせてる余裕はないんだ」
と言った
それを聞いたムニョンは
「なんでそんなにつまらない生き方してるの
そんな我慢ばっかりしてたら病気になっちゃう
遊びたいときは遊ばないと
あんた、遊びたいと思ってるじゃない」と言った
ガンテは「お前が俺のことどれ位
わかってるっていうんだよ」と強い口調で言った
するとムニョンは「偽善者」と言った
それを聞いたガンテは何も言えなくなった
「何驚いてんの みんなそうでしょ
心の中では何人もの人を
殺しておいて、そんなことしていないという
平然な顔で生きて行ってる
完全無欠な人間がどこにいるのよ」と言って
そこから立ち去った
ガンテは自分の心を見透かされたようで
動揺した
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その日の午後
サンテがオ院長の診察を受けた
オ院長はサンテの絵の実力に感嘆し
病院内の壁に美しい外の景色を
描いてほしいと言い
「それが私のサンテさんに対する処方箋だ」と
言った
それを聞いたサンテは
「いくらくれるんですか」と聞き
オ院長は「絵を見てからね」と笑顔で言った
サンテは喜んでガンテを見た
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その夜、ガンテはサンテが
お金を貯めていることを知った
それはキャンピングカーを買う為だった
ガンテが「なんでこの車なんだ?」と聞くと
「これを買えば、1年ごとに引っ越さなくていい
蝶が追いかけてきてもすぐに逃げれる
新しい家も探さなくていいし
引っ越さなくていい
うちの弟が大家さんに怒られなくていい
どこにでも行ける」と言った
自分を思ってくれるサンテの心を知ったガンテは
サンテを抱きしめ
「兄さん、俺は家も車も金も必要ない
兄さんだけいればいい」と言った
しかし、そこで一瞬、今日ムニョンが言った
「偽善者」という言葉を思い出した
しかし、それを払いのけ
「本当だよ 兄さんが俺の全部なんだ」と言った
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その次の日、ムニョンは逃走した一人の患者を
車に乗せ、爆走した
それを今回は逃げずに体当たりで止めたガンテ
ムニョンは「今回は逃げないわね 素敵」と言った
「降りろ!」と怒鳴るガンテ
それを聞いたムニョンは
「どうしてあんたは私にだけ
神経質になるの」と言った
ガンテは「気を!使わせるんじゃないか
お前が」と言うと
「無視したらいいじゃない
でもこれ知ってる?
無心より怖いのが半心だってこと」と言って
そのままアクセルを踏み、走り去った
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その患者は国会議員の末息子クォン・キドだった
それを知ったムニョンは
そのキドの父親が選挙活動している場に
連れて行き「私たち、ここで遊びましょう」と言った
それを聞いたキドはマイクの前に行き
「私がこの国会議員候補の末息子です
皆さんの知っている通り、私は精神病者です
家の家族はみんな優秀で私だけが
幼い時から、ダメでした
それは私の間違いではないんですけど
ただ・・・ただ少し足りない感じで
産まれて来ただけなんですけど・・・
勉強ができないって叩かれ、
理解できないって無視され・・・
私も同じ子供なのに
いつも透明人間扱いされるから
私のこと見てくださいって
どうか、私のことも見てくださいって
狂ったふりしています
そうしていたら本当に狂ってしまいました
皆さ~ん!」と言って叫びまくった
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それを見ていたムニョンは
「よく遊んでるわね」と言い
ガンテは「俺も、ただ お前と遊んでみようか
そうしようか?」と言った
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