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その日の夜、イクピョンはサヒを訪ねた
「君が殿下に思いを寄せていたことを知っていたら
トウォン大君の相手候補にあげなかったのに」と言った
するとサヒは「私に謝りに来られたのですか
そうじゃなければ罰を与えて下さい
史官を止めさせるとか、幽閉させるとか」と言うと
イクピョンは「君は私側の人間だから
一度ぐらいは命を助けてやろうと思っただけだ」と言った
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次の日はイ・リムの誕生日だったので
ホ内官や宮女たちはささやかながらお祝いした
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その日、大妃はイ・リムをあるお墓に連れて言った
そこにヘリョンも史官として同行した
大妃は「挨拶しなさい フィヨン君 イ・ギョム様だ」と言った
イ・リムは大妃に言われるまま墓の前で挨拶した
そのことを知った王イ・テは
左議政イクピョンに知られないようにしろと指示したが
もうすでにイクピョンに伝えられていた
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その後、大妃はイ・リムの為に誕生日の食事を準備した
大妃は「このような日にトウォンの相手がいたらよかったのに
婚姻相手は私が必ず探してあげるから
心配しないで」と言った
するとイ・リムは「私はもう婚姻はしたくありません
私はまだ一人の女性を受け止めるには
不足だと悟ったからです」と言った
それを聞いていたヘリョンは複雑な気持ちになった
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その後、イ・リムはヘリョンに
「私はお前に対し全てを捧げたから
後悔はしていない
だから何もなかったように対してくれ
私も努力するから」と言った
それを聞いたヘリョンはなぜか寂しい思いとなった
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その夜、ジェギョンとモファは大妃を訪ねた
大妃はジェギョンに
「あなたが主上の最後の手紙を渡した者だと?
あなたの裏切りによってどれ程多くの人が
死ぬことになったかわかるか
あなたが主上も曙来院(ソレウォン)の人たちも
殺したことと変わりない!」と言いジェギョンを責めた
モファは大妃に
「私もク・ジェギョンが犯した罪を許せません
しかし、罪を償いたいと自ら言ってきたので
信じていただけないでしょうか
あの者もキム・イルモクの史冊をあらゆる方法を使って
探したということです」と言い
それを聞いた大妃は「トウォンが王位に就くまで
あの者を側に置くことにする」と言った
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イ・リムはその日、不思議な夢を見た
今日、行ったお墓の前で父イ・テが立っているのを見た
その父について行ったイ・リムだったが
顔をみると父ではなく父によって
廃位されたフィヨン君 イ・ギョムだった
イ・ギョムは「リム」とほほ笑みながらイ・リムの名前を呼んだ
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その後、イ・リムは外に出た
そこでヘリョンと会い「おかしいと思わないか
なぜ今日、ママは廃君の墓に私を連れて行ったのか
今日、廃君の20回目の忌日だと聞いた
だとしたら私が生まれた日に亡くなったということになる
もしかして廃君について知っていることはないか」と聞いた
ヘリョンは「まだ私も幼かったので
はっきりしたことはわかりませんが
民たちを苦しめたとか、
邪教にはまっていたなどということを聞いたことがあります」と答えた
イ・リムは「私も廃君のことは絶対に
口に出してはいけないと言われてきた」と言った
その後、悪夢を見たのではないかと心配するヘリョンにイ・リムは
「お前と会ってから一度も悪夢をみなくなった
だからもう心配するな」と言って行ってしまうイ・リムを見て
また切ない思いになるヘリョンだった
その後、ヘリョンは兄ジェギョンとモファが会っているのを見た
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次の日、宮に帰る途中イ・リムたちは何者かに襲撃された
ヘリョンはイ・リムをイ・リムもヘリョンを
お互いを守りあった
しかし、ヘリョンを守ろうとしてイ・リムは矢で打たれてしまった
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それは左議政イクピョンの仕業だった
それを知った王イ・テはイクピョンを責めたが
イクピョンは「トウォン大君は廃君の嫡長子です
ですからトウォン大君は生きている意味も
生きている必要もありません
大妃がトウォン大君を廃君の墓に連れて行ったのが
どういう意味がわかりますか!
これは殿下に対する逆心です」と叫んだ
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イ・リムを心配したイ・ジンはすぐにイ・リムのいる所に向かった
そこにヘリョンが来て襲撃に使われた弓と矢を持って来た
「矢は先が鋭くなく、弓の弦が細く弾力がありません
ですから最初からママの命を狙った襲撃ではなかったのです」と言った
イ・ジンが「なぜそんなことを」と言うと
イ・リムは「それは私が廃君のお墓に行ったからだと思います」と言った
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その後、イ・ジンは大妃イム氏に廃君の忌日に
挨拶に行くのはやめた方がいいと言った
大妃は「フィヨン君は私のお腹から生まれた私の息子です
母が1年に一回、息子の墓に挨拶に行くことの
何がいけないのですか」と言った
するとイ・ジンは
「そのような些細な心情で罪人に対してはいけません
その上、廃君は主上殿下が賜死
(毒薬を飲ませ自殺させること)させた
大罪人ではありませんか」と言った
それを聞いた大妃は
「世子 全てのことをわかっていると錯覚してはいけません
世間に広まっていること全てが真実ではありません」と言った
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その後、ヘリョンは今日のことが気になってイ・リムを訪ねた
ヘリョンはもしも今までこのような危険な目に
遭ったことがあるかと聞いた
するとイ・リムは「以前、一回あった
義禁府に捕らえられた時
『ホダム先生伝』という本を探していた
今は禁書になり探せなくなった
そして行宮で「ホダム」という名前を見たことがあるんだ
「ホダムとヨンアン ここから道を開いた」とあった」と言った
それを聞いたヘリョンは「ヨンアンは
「牛痘種書」を書いた人の名前です」と言った
そしてヘリョンは「全てがつながっています
ホダムとヨンアンそして私に「牛痘種書」を
教えてくれた医女様も」と言った
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それを聞いたイ・リムはこの前見た夢を思い出した
そして行宮内にあった位牌堂を見つけた
そこには夢で見た王の姿があった
それを見て「夢ではなかったのか」と言った
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そしてヘリョンは幼い頃、自らをホダム先生だと
名乗った男性と出会っていたのを思い出した
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その男性はフィヨン君イ・ギョムでありホダムはイ・ギョムは同一人物であり
廃君イ・ギョムの嫡長子がイ・リムだった
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